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最近思うこと
研究、臨床、メディア活動に没頭した30年

   昭和63年、秋田大学医学部を卒業後、地元である東京に戻りました。東京大学大学院医学系研究科、ハーバード大学専任講師時代を含め、十年余り生殖生理学の研究に没頭し、在米中は、Memorial Sloan-Kettering Cancer Centerなどの様々な施設と共同研究の機会に恵まれ、充実した生活を送ることができました。帰国後は、基礎研究と臨床の両立の困難さを痛感し、結局は臨床医としての道を選び、埼玉県立がんセンター医長、民間病院部長、クリニック開業経営などを経験。皆さんに支えられて、医師として一通りの経験を積むことができました。

   十年ほど前、病気の解説でニュース番組に出演したことをきっかけに、メディアでの活動が始まりました。当初は、医学という難解な内容をどうやってわかりやすく解説するべきか、言い回しについて一生懸命に検討しました。健康志向が高まる時代背景の中、医療を取り扱う番組が多くなり、監修などの依頼も増えていきました。さらに、現代医療の問題点への提言、医学都市伝説の真偽のジャッジ、ニュースコメンテーターなど、幅広い情報発信の機会も得ることができました。昼夜を問わず診療に従事し、若き医師らの指導にあたることに生きがいを感じて過ごしていましたが、医療情報発信、啓蒙活動を行うことも、世のためになるのではないかと思うようになりました。悩んだ末、2011年春に、総合病院部長職を辞職し、自分の経営するクリニックとメディア活動という異例な道に進む決断をしたのです。その後、葛藤もありました。特に高視聴率医療ドラマとなった「ドクターX」の立ち上げ、医療監修を引き受ける際には、大学病院の先生方を不快な気持ちにさせるのではないかとも危惧しました。しかしながら、白い巨塔に象徴される医療の封建性のデメリットに対して、ドラマの監修という立場で深くかかわることにやりがいを感じた次第です。医療現場がよい方向に改善され、若い医師らが大いに活躍できるための一助になれればと願っています。自分が選んだ新たな医師としての道ゆえ、自分自身が「人のためになる」と確信の持てる仕事であれば、多少の批判があっても挑戦していきたいです。

   私は、子供のころから何に対しても好奇心が強く、没頭する性格でした。その性格が、このような道を歩むきっかけになったのだと振り返っています。
    本来、医師は、一隅を照らす地道な仕事、一人一人の患者さんの身体的・精神的・社会的な健康のために、連日努力しなければなりません。私は、本来の医師のあるべき道から、脱線しつつあるのではないかと思う時もあります。葛藤の毎日ですが、「一隅を照らす」という言葉だけは決して忘れず、これからも活動を続けていきたいと思っています。
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